· 

第6回コンクールグランプリ│会田莉凡

第6回ルーマニア国際音楽コンクールで最優秀賞受賞後、数々のコンチェルトやコンサートに出演。

 

その経験が活かされて、2012年「日本音楽コンクール」バイオリン部門において第1位に輝いた会田莉凡さん。

 

2011年のルーマニア演奏旅行の体験が糧となり、大きく成長した会田莉凡さん。

2013年は演奏会の機会もより増えることでしょうし、彼女の名前を至る所で聞くこととなるでしょう。

ルーマニア国際音楽コンクールからまた、新たなスターが生まれました。

 

 

記事:おおきな木通信 RMS 2012年2月号より

※インターネット掲載にあたって、一部加筆・修正されています。

 

受賞の喜び

大使公邸での演奏
大使公邸での演奏

嶋田 

今回は日本音楽コンクールバイオリン部門第1位、おめでとうございます。

 

 

会田 

ありがとうございます。

 

 

嶋田 

受賞のお祝いメールが協会にたくさん届いています。中でも昨年演奏させて頂いた、駐ルーマニア日本大使館からも頂きました。大使公邸での演奏を覚えていて下さったのですね。

 

 

会田 

とてもうれしいです。私ももちろん、その時のことを覚えています。

日本音楽コンクールは過去3回受けているのですが、良い成績を残すことが出来ず、もう辞めて海外のコンクールを受けようと思っていたのです。

 

 

嶋田 

そのコンクールをもう一度受けようと思ったのはどうしてですか?

 

 

会田 

その、辞めようと思った時に貴協会のコンクールを受けたのですが、お陰様で最優秀賞を頂き、受賞後はたくさんの室内楽やオーケストラの演奏機会を頂きました。しかし、自分の演奏と向き合っていないことに気づき、今年は学生最後の年なので、もう一度挑戦してみようかと思ったのです。また、今年の課題曲は私の好きな曲が多かったというのも受けようと思った理由の一つです。

今年は応募者が多く、129人から二次、三次と進むに連れて、人数は31人、11人と絞られ、本選に残った5人は皆、有望視されている顔見知りばかり。その顔ぶれを見た時は今回も難しいと思ったので、1位と発表された時は本当にうれしかったです。

ルーマニア国際音楽コンクール

嶋田

今回の受賞のきっかけとなったと言われる当協会のコンクールを受けられたきっかけは?

 

 

会田 

知り合いが受けていたこと、受賞後のアフターケアーがとても良いことなどを聞いていたので、受けてみようと思いました。その前に小澤征爾先生の室内楽セミナーを受け、音楽的なことを考えずに、テクニックに走る自分に気づかされてショックだったので、一からやり直そうと思って受けたことも確かです。

 

 

嶋田 

ルーマニア国際音楽コンクールは技術的なことはもちろんですが、音楽性をとても重視しているコンクールなので、ぴったり合ったのかもしれませ

んね。

 

 

会田 

受賞後は本当にたくさんの演奏機会を頂き、昨年は年間80回もコンサートがありました。日本音楽コンクールを受験された人の中でも舞台回数は一番多かったのではないかと思います。この経験が1位になれた一つの要因と思っています。

また、演奏旅行で弾いたことが私にとってはものすごく重要で、バルトークを弾いた時などは、自然にルーマニアの空気、風景、人々などの情景を浮かび上がらせ、音として蘇ってきます。

 

ルーマニア演奏旅行

嶋田 

昨年ですね。ご一緒にルーマニア演奏旅行に行ったのは。どんな思い出がありますか?

 

 

会田 

昨年は2月のCD録音、9月のジョルジェ・エネスクコンクール、10月に演奏旅行と3回も行きました。今では目をつぶってもメインストリートは歩けるような気がします。

 

 

嶋田 

お友達もたくさん出来たようですね。

 

 

会田 

ルーマニアではたくさんのルーマニア人と友達になれ、観光案内をしてもらったり、カフェで何時間もおしゃべりしたり、演奏だけではなく、思い出も作って頂きました。その時友達になったアンドレア・フランクさんが今大阪に留学しています。「会いたいね。」と言っているのですが、私は東京に住んでいるので、まだ会えていないのが、残念です。

 

 

嶋田 

コンサート会場や雰囲気はどうでしたか?

 

 

会田

一番印象に残っているのは、ペレシュ城でのコンサートです。素晴らしいお城で演奏出来たことが印象に残っています。また、連日4回の本番をこなしたこと、ルーマニアの空気を吸い、エネスクの生まれた地での演奏、観客の拍手やブラボーの歓声、演奏することの楽しさや厳しさ、多くの事を教えてもらいました。そのような体験が身体の中に染み込み、その後の演奏に活かされていると思います。

 

将来の目標

嶋田

莉凡ちゃんはアンサンブルが好きなので、将来はオーケストラで演奏したい、と言っていましたが、今回受賞されたことによりソロの道も確保された訳です。気持ち的な変化はありましたか?

 

 

会田 

はい、私はアンサンブルが好きなので、オーケストラで弾きたい気持ちは変わりませんが、少し欲が出て、ソロでも演奏できるとよいな、と思い始めています。

 

 

嶋田

有名なアーティストでも、オーケストラに所属しながら演奏活動をされている方もいらっしゃるので、そのポジションを狙ってください。

これからのますますの活躍を期待しています。

 

 

 

記事:おおきな木通信 RMS 2012年2月号より

※インターネット掲載にあたって、一部加筆・修正されています。


Ribon Aida Profile

会田莉凡プロフィール

札幌交響楽団公式サイト│会田莉凡
札幌交響楽団公式サイト

公式X
@violibon

 

 

桐朋女子高等学校音楽科を経て、桐朋学園大学ソリスト・ディプロマコース修了。

第6回ルーマニア国際音楽コンクール全部門グランプリ。第81回日本音楽コンクール第1位、併せて増沢賞、レウカディア賞、黒柳賞、鷲見賞を受賞。秋吉台音楽コンクール室内楽部門、弦楽器部門にてそれぞれ第1位ほか多数優勝、入賞。これまでにRadu Popa、円光寺雅彦、大友直人、広上淳一、下野竜也、川瀬賢太郎各氏他の指揮で、ルーマニア国立放送管、東響、東京フィル、東京シティフィル、札響ほか日本各地のオーケストラと共演。宮崎国際音楽祭、サイトウ・キネン・オーケストラに毎年参加。

 

11年連続で小澤国際室内楽アカデミー奥志賀に参加し、小澤征爾氏指揮のもとソリストやコンサートマスターを務める。

 

これまでに岩澤麻子、鷲見健彰、徳永二男の各氏に師事。東京音楽大学指揮科特別アドヴァイザー。現在、京都市交響楽団特別客演コンサートマスター、札幌交響楽団コンサートマスターを兼任。

 

NPO法人日本ルーマニア音楽協会

〒106-0047 東京都港区南麻布4-5-48フォーサイト南麻布4階

 

Romanian Music Society in Japan
4-5-48-4F Minami-Azabu Minato-ku Tokyo 106-0047 Japan

 

TEL:050-6865-5916

e-mail:info@r-ms.org